2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧
夕潮のさすにまかせてみなと江の葦間にうかぶあまのすて舟 (玉葉集・雑二・題しらず・藤原頼景・2104) 現代語訳 夕べの潮が満ちるにまかせて港の葦の間に浮かんでいる海士の捨て舟。 内容解説 夕べの海の情景です。おだやかな、静かな波間に夕方の光がみち…
言へば世のつねのこととや人は見む我はたぐひもあらじと思ふを (重之女集・恋廿首・89) 現代語訳 (あの人が好きですと)言葉にすれば、どこにでもある恋だと人は見るでしょうか。私にとっては何ものにも代えがたいただひとつの恋だと思っておりますのに。…