2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧
水無月の草もゆるがぬ日盛りに暑さぞしげる蝉のもろ声 (拾玉集・日吉百首和歌・夏十首・426) 現代語訳 6月の(猛暑のころに頼りの風も止んでしまって)草ひとつそよがない炎天下に(じりじりと)暑さを増してゆく蝉の声々。 内容解説 旧暦と新暦は1ヶ月ほ…
むら雲はなほ鳴る神のこゑながら夕日にまがふささがにの露 (後鳥羽院御集・正治初度百首・夏十五首・32・12世紀) 現代語訳 (雨がやんでも空を覆う)群雲はなお雷の音を響かせていながら西の空は雲が切れて夕日(が射し込みその光そのもの)と見間違えそう…
いかにせん夏はくるしきものなれや衣かへても暑さまされば (天喜四年四月九日或所歌合・作者不明・2) 現代語訳 どうしたらいいのでしょう。夏は苦しいものですよ。(涼しいはずの)夏服に着替えても(涼しくなるどころか)暑さがます(ばかりな)ので(も…